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チーム医療で骨・軟部腫瘍の最先端治療を届ける
整形外科 松峯 昭彦 科長・教授
骨・軟部腫瘍とは
骨・軟部腫瘍(こつなんぶしゅよう)とは、骨や筋肉・皮下組織などの軟部組織に発生した腫瘍の総称で、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。悪性骨腫瘍の代表的な病気は「骨肉腫(こつにくしゅ)」です(写真1)。骨肉腫は、一般に知られた大腸がん、乳がんのようながんと違って発生頻度(ひんど)は低いのですが、小児から青年期の人生の最も初々しい時期に罹患することが多いのが特徴です。
骨腫瘍ってどんなものがありますか?治療は?
良性骨腫瘍(りょうせいこつしゅよう)は、経過観察だけで済むことが多いのですが、骨巨細胞腫のように病変部の骨をどんどん破壊していくタイプの腫瘍もあるので注意が必要です(写真2)。
悪性骨腫瘍(あくせいこつしゅよう)の代表疾患は骨肉腫です(写真1)。骨肉腫は悪性度の高い病気ですが、抗がん剤治療の進歩で、治療成績は大きく改善しました。現在では、90%の患者さんで下肢(かし)切断を必要とせず、70%程度の患者さんが助かるようになりました。手術は、周囲の軟部組織を含めて一塊に切除する広範切除術を行います。切除後には、大きな骨欠損が生じるので、その部分は腫瘍用人工関節を用いて再建します。
転移性骨腫瘍(てんいせいこつしゅよう)も治療します。転移性骨腫瘍とは、体の中のどこかのがんから流れてきたがん細胞が、骨に生着して増大したものをいいます。最近、がんの治療成績は向上していますが、骨転移の患者さんは増加しています。四肢(しし)の病変には手術を行うこともあります(写真3)。
軟部腫瘍って、どのようなものがありますか?治療は?
良性軟部腫瘍(りょうせいなんぶしゅよう)の代表的なものは脂肪腫です。小さな脂肪腫は特に切除の必要はありません。しかし、10cmを超えるような大きな脂肪腫や、整容的に問題がある場合は切除します。強い疼痛(とうつう)やしびれの原因になっている場合も手術治療を行います。
悪性軟部腫瘍(あくせいなんぶしゅよう)は軟部肉腫(なんぶにくしゅ)ともいいます。さまざまなタイプの軟部肉腫が存在し、そのタイプに応じて治療計画を立てます。抗がん剤治療の有無やタイミングは、患者さんに応じて決定します。原則、手術は必要です。腫瘍の近くに神経や血管が存在している場合もありますが、なるべく患肢の機能を温存するように工夫します。
骨・軟部腫瘍の診断・治療は、チーム医療がキーワード
悪性骨・軟部腫瘍の診断・治療は高度な専門性を要するので、骨・軟部腫瘍に習熟したスタッフ(整形外科医、病理医、小児科医、腫瘍内科医、放射線科医、リハ専門医、緩和ケアチーム、薬剤師、理学療法士、ナースなど)がチームとして行動できる体制が必要です。私は、これまで大阪大学、大阪医療センター、三重大学で、骨・軟部腫瘍の専門医として多くの臨床経験を積み、2016年12月に福井大学病院に就任して以来、最高の診療体制を急ピッチで作っています。福井大学が県内で唯一の悪性骨・軟部腫瘍の治療施設となります。「チーム医療」がキーワードです。
ここが最新・安全
悪性腫瘍の治療は、患者さんの身体的状態、病気の進行度、患者さんや家族の希望など、さまざまな要素を考慮して決める必要があります。そのため、「引き出し」をたくさん持ち、状況に応じて、次々と最新の治療法を繰り出す必要があります。
パゾパニブ、トラベクテジン、エリブリンは、ここ5年ほどの間に認可された、新しい肉腫治療薬ですが、これらすべての臨床治験において私は主導的役割を果たしてきました。したがって、新しい抗がん剤の治療経験も豊富です。
また、骨欠損部に対する再建法として、術中体外放射線照射自家骨移植術や新しい腫瘍用人工関節の開発(写真4)を行い臨床応用してきました。
さらに、15年以上前から、千葉の放射線医学総合研究所病院(通称、放医研)と、切除不能悪性腫瘍に対する重粒子線治療に関する共同研究を続け、重粒子線治療が大変有効であることを明らかにし、保険収載に貢献しました。現在も、重粒子線治療の適応の有無を決めるコンサルテーションメンバーとなっています(全国で10人程度です)。
当院で治療を受けることにより、最新の治療を確実にお届けすることができます。
新しい治療をどんどん開発します
現在、最新の免疫療法(めんえきりょうほう)であるTCR改変T細胞輸注療法を三重大学と共同開発しています(図)。また、カスタムメイド腫瘍用人工関節、転移性骨腫瘍に対する磁性体温熱療法などの先進的な治療の開発も行っています。今後、さらに福井県の皆さまに世界一高度な医療を届けたいと考えています。

図 開発中のTCR改変T細胞を用いた免疫細胞輸注療法