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放射線画像診断とIVR 画像を通じ臨床各科の診療を支える
放射線科 木村 浩彦 科長・教授
診断と治療を行う放射線部
当院の放射線部は大きく分けると、診断部門とIVRを含めた治療部門から成り立っています。診断部門では、さまざまな機器を使って体の外から病気を発見したり見極めたりしています。IVRは、血管内治療手技を用いて患者さんの病巣に直接治療介入を行います。放射線治療については、別項(「がんの最新放射線治療」ページ)を参照してください。ここでは画像診断とIVRについて説明します。
3種類の画像診断
まず画像診断によく利用される3種類の機器(CT、MRI、PET)について説明します。
1. CT
360度方向からX線を体に当て体を通過したXP線を検知し、コンピュータで処理し、体を輪切りにした断層画像を作り出します。例えば、成人の頭部では15枚程度の画像を作成し、出血、梗塞(こうそく)、腫瘍(しゅよう)などを診断します。頸から腹部領域では500~600枚と膨大な画像が作成されます。これらの膨大な画像をもとに、さまざまな断面も再構成され利用されています。
2. MRI
強力な磁石を使って検査を行うもので、簡単にいうと、体を構成している水の状態を画像としてとらえることができます。例えば、MRによる脳血管画像(MRA)や、水の微細な動きに注目した拡散強調画像は、急性期の脳梗塞の診断に力を発揮します。ただし1回の検査に最短でも30分程度かかることと、検査中の機器の音がうるさいなどの欠点があります。一方、被曝はなく、CT検査では見えない病気が見つかるなどの利点もあります。
3. PET
ここ十数年でかなり普及したものです。体を維持するためのエネルギー源にブドウ糖があることはよく知られていると思いますが、一般にがん細胞は、正常細胞に比べてブドウ糖を多く消費することが分かっており、この性質を利用します。つまり、ブドウ糖と類似した物質FDGを患者さんに注射し、その分布をPETカメラで撮影します。FDGが集まる部位は、がん細胞である可能性が高いということになり、一度の
注射と検査で全身のチェックができるところに特徴があります。がん細胞の性質を直接画像化しているともいえます。CTとPETは、いわゆる放射線を利用するもので、残念ながら被曝は問題になります。

写真3 MRI読影室
これらの体の外から病気をとらえる検査機器には、それぞれ利点と欠点があります。それらをうまく組み合わせてより正確な診断をすることが肝要です。例えば、食道や胃、大腸などの消化管の病気の見極めには内視鏡が、胸部、肝臓や膵臓(すいぞう)の病気にはCT検査が大きな役割を果たします。中枢(ちゅうすう)神経系の病気にはMRIが欠かせませんし、がんからの転移や治療後の再発の有無に関しては、全身を一度に調べることのできるFDG-PET検査が役に立ちます。
しかし残念なことに、これらの画像を駆使しても診断には限界があります。例えば、肺のCT検査で発見されるがん細胞は数mm以上の大きさが必要ですし、FDG-PET検査も小さな病変の検出は苦手であり、また、がんだけでなく、ほかの理由でFDGが集まることもあります。つまり「検査で異常がなかった」ということは厳密にいえば「今回の検査機器で検出されるような異常は見つからなかった」という意味です。各検査機器の利点と欠点、そして限界を知った上で、それらを組み合わせて使うことにより、病気の診断、治療などに大きな力を発揮するのです。
当科の診断専門医は、これらの画像をもとに、患者さんの病態、状況、病気の診断などについて、検査報告書を作成し各診療科の先生に渡します。先生方はそれも参考にしつつ、患者さんに対して病気の説明や、治療方針の決定をしています。
IVRとは
IVRとはInterventional Radiologyの略で、血管内治療という、患者さんへの負担の少ない、やさしい治療法です。具体的には、血管内にカテーテルを挿入し、血管を通じてがん病巣に到達し、治療として抗がん剤を動脈内より直接投与したり、動脈を塞栓(そくせん)したりすることで病巣の制御を目指す治療法です。また、交通事故などによる、骨盤骨の骨折や腹部の臓器の損傷に伴う出血を止めるためにも、IVRの治療法が必要です。放射線診療科のIVRの専門家が各診療科の依頼により、この診療にあたっています。