手術支援ロボット「ダ ヴィンチSi」のシミュレーションおよび記者発表を行いました。
福井大学は医学部附属病院に、内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチSi」を導入した。これは最新鋭の機種で福井県内では初めての導入となる。
「ダヴィンチSi」は4本あるアームを腹部に開けた別々の小さな穴から1本ずつ挿入し、先端部に取り付けられた手術器具を遠隔操作して手術を行う。アームの1本には術野を3次元立体映像で映し出す内視鏡が装着されており、術者は鮮明な拡大映像をモニターで見ながらコントローラーと足元のペダルで手術器具を操る。手術器具は手の動きに連動してなめらかに動き、可動域も広く人の手以上に複雑な動作が可能である。そのため、より安全で正確な手術が行え、従来の腹腔鏡手術では難しかった神経温存や縫合も比較的容易に行える。開腹せずに済み手術時間が短く出血量も少ないため、体への負担を軽減できるのが大きなメリットであり、その分、傷の治りも早く、早期にリハビリテーションを開始でき入院期間も短縮できる。
当院では、運用に当たり厳しい院内基準を設けており、11月27日に執刀医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士によるシミュレーションを行い、報道関係者に公開した。今後、万全の態勢を整えて、12月に泌尿器科による前立腺がん手術(公的保険適用対象)から始める予定である。