本院に導入された「総合滅菌管理システム」が報道機関に公開されました。
平成26年9月に病棟、手術部、滅菌管理部が新築移転しました。これに伴い、鋼製器具のトレーサビリティ確保と、手術・滅菌関連の種々の情報をリアルタイムに把握して効率的な管理運用を行う「総合滅菌管理システム」を導入し、4月21日に報道関係者にシステムを公開しました。
総合滅菌管理システムは、洗浄装置、滅菌装置、滅菌検定装置、携帯端末から遠隔操作する滅菌用コンテナ類を収納する自動回転棚、手術用鋼製器具を個体識別する2次元コードリーダー、セット組み用タッチパネル端末などから構成されています。本システムは県内の複数の企業と連携して開発し、改良を重ねて完成したものです。
このシステムでは、わが国で3施設目となる附属病院のGS1事業者コード(※)を取得し、手術用鋼製器具約20,000点に個体識別用2次元コードをレーザー刻印しています。再生処理から術後回収までを一元管理することで、手術器材のトレーサビリティ確保、滅菌期限、各種装置の稼働状況、および保守点検の履歴管理が可能となっています。さらに、その使用頻度や在庫状況を管理することで余剰在庫の低減を図り経済的効率化も期待できます。
医療安全の面では医療器材のカウントミス防止、体内遺残防止及び感染拡大の防止など、患者さんに安心・安全な医療を提供できる環境が一層強化されました。
(※)GS1事業者コードとは、国際的な流通標準化機関であるGS1が定める国際標準の識別コード(GS1識別コード)の設定に必要となる、企業等の事業者を表すコードです。国際的にはGS1 Company Prefixと呼ばれ、わが国では最初の2桁が「45」または「49」で始まる9桁または7桁の番号で構成されます。