排尿障害外来

目的

排尿障害外来は、排尿に関する症状(頻尿、夜間頻尿、排尿困難、尿失禁など)が通常の薬物治療などでは十分な満足が得られなかった方を対象とした専門外来です。排尿症状の原因は多岐にわたっており、十分な原因検索が行えないままに薬物治療がなされているケースが多く見受けられます。そこで当外来では、排尿症状の状態・原因を詳細に調べ直し、患者様により適切な医療を提供することを目的としております。原因に応じて、他の専門外来、他科との連携も視野に入れて、最良の効果が得られることを目指します。
日本排尿機能学会、国際排尿機能学会(International Continence Society)に所属している、排尿を専門としている医師が診察を担当します。

診察・検査内容

一口に頻尿といっても、原因・病態は非常に多彩です。とりあえず薬物療法が選択されがちですが、原因に応じた治療を行わないと、せっかくの投薬も逆効果になることがあります。また、調査によっては、頻尿患者全体で、薬物治療が有効なのは半数に満たないという報告もあり、ここからも原因の把握の重要性がお分かりいただけるかと思います。

①現状の把握

ご自身の症状についてのアンケート表
持病の有無や他病院で受けておられる治療内容、投薬内容の確認
排尿記録:初診時に用紙もしくは測定機器を持ち帰っていただき、数日間記録していただきます。

②排尿に関する臓器・排尿機能の検査

超音波検査:前立腺(男性のみ)、膀胱、腎
尿流量検査・残尿測定:専用の機器で測定します。排尿機能の検査です。
尿流動体検査:必要に応じて行います。排尿機能を詳細に調べることが可能です。
内視鏡検査:必要に応じて行います。

③治療内容

行動療法
排尿症状を改善させるためには、行動療法が必須です。膀胱訓練、飲水指導、生活習慣のアドバイスなどをします。

薬物療法
状態に応じて、薬物治療を検討します。患者様の状態に合わせて最良と思われる薬物を選択します。当院では、難治性の過活動膀胱に対して、ボツリヌス毒素(ボトックス)膀胱壁内注入療法も行っています。

手術療法
前立腺肥大症などの尿路の閉塞を伴う疾患の場合、手術の方が有効である場合もあります。状況によっては手術を勧めさせていただく場合もあります。

診療時間

毎週水曜日(第2水曜日を除く) 14:30~16:30

診療科

泌尿器科

担当医

稲村 聡

関連診療科等

内科、精神科経科、脳神経外科