血液浄化療法部

2007年3月に開設され、入院のみならず外来通院の透析患者さんの治療も行っています。2015年9月に移転し、透析ベッド数が9床から15床に増床しました。最新のオンラインHDF対応機も6台あります。また、アフェレシス療法の受け入れも開始しています。

高度医療・新規治療

現在の透析室は2015年9月にリニューアルし総床面積が5倍に拡大し、ベット数も9→15床へ増床しました。入院患者用ベッド比率を増やすことで一日最大30名まで治療枠を増やして地域貢献度の高い透析室を目指しています。長期透析の通院患者さんの他に、手術後や重症患者さんへも高度な医療技術で対応しています。急性腎障害、慢性腎不全の他に、腹膜透析とのハイブリッド療法にも高度な医療技術で対応しています。2015年から先進医療として実施可能となった糖尿病性腎症に対するLDLアフェレシス療法にも取り組んでおり、その他ABO不適合腎移植、HLA抗体陽性腎移植、抗体関連型拒絶、炎症性腸疾患や免疫性神経疾患、免疫性皮膚疾患、CART(腹水濾過濃縮再静注法)による難治性腹水も治療対象にしています。血液透析・腹膜透析・アフェレシス・腎移植・保存期腎不全患者の管理について栄養管理士・CE・看護師・医師を含めた職種横断的カンファレンスを行い、情報共有を図っています。保存期腎不全の患者教育にも力を入れ、カテーテル導入を防ぐための試みも行っています。

先端機器

HDF(血液ろ過透析)

HDF(血液ろ過透析)

本院透析室はスタッフカウンターを無くしたことが大きな特徴となっています。医療スタッフがカウンターに集まるのではなく、ベッドサイドに足を運んでWiFiノートパソコンを活用して患者間を移動する業務スタイルにしています。これにより医療スタッフが患者さんとより近い距離で診療に当たることが出来、壁を無くし1つの大きな部屋にしてオープンなスペースとすることで全ての患者に目が届き易くしています。
コンソールは15台のうち、6台が最新のオンラインHDFまたはIHDF、7台がIHDF対応機種です。電子カルテと連動したコンピュータ集中監視体制を行い、医師の指示も電子化し、チェックシート式ダブルチェック体制により確実でミスの少ない透析医療を実施しています。さらに抜針事故予防のため透析回路にはチューブ長に余裕を持たせた柔らかい素材の特別仕様を採用しています。全床漏血センサーを設け、透析コンソールと連動させて、漏血を感知すると自動的に血液ポンプが止まるシステムを採用することで安全面に配慮し、巨大地震で複数の患者さんに同時に抜針が起こった場合にも出血事故を最小限に食い止めるようにしています。15床全てのベッド間隔をあらかじめ2m以上空けて間仕切りを設け、新型コロナウイルスやインフルエンザの感染、クラスター防止に取り組んでいます。さらに隔離陰圧管理が出来る個室を1床と簡易陰圧管理が出来る個室を2床設けています。
透析機械室はエンドトキシンカットフィルターをセントラルのみならずコンソールにも全台設置し、定期的に検査、交換し、空気清浄機を設置して徹底した水質管理を行っています。また非常発電を備えておりコンソール自体にも内蔵バッテリーがあり、災害時も稼働できる体制にしています。配管類も耐熱性のある柔軟素材を用いて熱水消毒が可能なシステムとし、災害に強い透析室を目指しています。

主な検査と説明

外来維持透析治療に必要な検査は全てプログラム化されており、透析合併症に対する定期的検査と他科受診を組み入れています。心胸比、hANP、血圧、エコーによる下大静脈径、クリットラインモニターを用いて術前術後のドライウェイト管理、鑑別疾患の除外を含む貧血管理、慢性腎臓病と骨ミネラル代謝異常(CKD-MBD)管理、造影CTによる透析腎がんのスクリーニングなど透析患者の長期予後を視野に検査と説明を行っています。シャントトラブルには超音波や血管造影検査を行い、関連する泌尿器科、放射線科と協力して治療に当たっています。

部長・スタッフ紹介

遠山 直志
部長・教授
遠山 直志
専門領域
腎臓内科学・腎不全・腎移植
糟野 健司
副部長・准教授
糟野 健司
専門領域
腎臓内科学・腎不全・腎移植
助教(診療講師)・外来医長 高橋 直生 腎臓内科学・腎不全・臨床検査医学
助教・病棟医長 小林 麻美子 腎臓内科学・腎不全
特命助教 西川 雄大 腎臓内科学・腎不全
特命助教 西森 一久 腎臓内科学・腎不全

学会等認定制度による施設認定

学会等名 事項
日本透析医学会 専門医制度認定施設

外来診察予定

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
午前 糟野 小林 西森 西川 翔 西川 雄大 交替制
午後 糟野 西森 西川 雄大

診療科・部門のご案内

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